JFrog swampUP 2020 コミュニティが評価するセッション5選

Top 5 Community Rated Sessions at JFrog SwampUP 2020

毎年恒例のカンファレンス「JFrog swampUP」を締めくくるべく、コミュニティからのフィードバックを見ていきましょう!オンラインで実施されたこのカンファレンスでは世界中のDevOpsコミュニティが一堂に会し、これまで以上の盛り上がりを見せました。

ここでは、内容およびプレゼンターについて特に評価の高かったセッションを5つご紹介します。リンクしてある各セッション動画は英語ですが、お楽しみいただけると幸いです。

流れに逆らって: JFrogの大胆なロードマップ

Yoav Landman
Yoav Landman,
CTO and Co-Founder, JFrog
Dror Breznitsky
Dror Breznitsky,
CPO, JFrog
Avi Cavale
Avi Cavale,
VP of Engineering, JFrog

まずは弊社役員による基調講演がやはり選ばれました。これはJFrogの年間ロードマップを示すもので、次のような内容を含んでいました。

  • ピアツーピア・ディストリビューション、Artifactory CDN ディストリビューション、そしてArtifactory Edgeノードを使用したハイブリッド・マルチクラウド・ディストリビューションを実現し、ソフトウェア・ディストリビューションの進化を促進。
  • 可視性、セキュリティ、品質、およびトレーサビリティを向上させるためのメタデータ・サービスを提供。また、GraphQLパブリックAPIを介してメタデータを公開(近日中に利用可能)。
  • Kubernetes上でのビルドノードの実行、ビルドを並列化して高速化するためのマトリックスビルド、独自の再利用可能なパイプラインステップを構築可能にするSDK、その他いくつかの主要なUI機能を含む、JFrogパイプラインの改善。

BinOpsというコンセプトも紹介されました。マシン上で実行されるバイナリ実行ファイルに焦点を当てた、CI/CDパイプラインの新しい概念です。

JFrogのロードマップについてのより詳しい情報はこちら >

クラウド移行から得た教訓: 計画がすべて

Chris Short
スピーカー: Chris Short
CNCF Ambassador, Red Hat Ansible

Chris氏は移行プロジェクトにおいてクラウド・アーキテクチャを決定する要素に始まり、様々なトピックを取り上げました。クラウド・コンピューティングに関する一般的な仮定を真正面から取り上げ、分析してその妥当性を明らかにしています。ここではChris氏が語った重要な原則の一部を紹介します。

  • クラウドネイティブの考え方を取り入れること。K8sクラスタ上で実行されるコンテナ化されたアプリケーションにはユニークな特長がいくつかあり、クラウド利用においてはサーバー使用の密度や柔軟性を向上させることが出来る。
  • 複数の要因を同時に最適化しないこと。レガシーアプリケーションのリファクタリングとクラウドへの移行を同時に行うことはリスクを伴う。Chris氏いわく、「クラウドでは良い、速い、安いを全て満たすことは出来ない」
  • クラウドの費用を最適化すること。移行を適切に行えば費用を節約出来るが、そうでなければコストがかさむ可能性がある。だからこそ、正しく行うことが重要である。
  • ビジネス的なニーズを行動の指針にすること。Chris氏いわく、「イケているものは、衣食住のための出費の後にやってくる」

クラウド移行には事前の検討と計画が必要です。Chrisは行動に繋がる素晴らしいフレームワークを提示しました。

本番環境でのKubernetes

Brendan Burns
スピーカー: Brendan Burns
Corporate Vice President, Microsoft

Brendan氏のセッションでは本番環境のワークロードを処理できるK8sクラスタを作成するための大きなヒントが紹介されました。テストの大御所とも呼べる彼は、重要な箇所の説明ではテストを実行しながら、ソースコードから本番環境の K8s クラスタに至るまでの道のりを辿りました。彼は「恐怖が退屈に変わるまでテストする」と唱え、ユニットテストや統合テストへの伝統的なアプローチが問題を抱えている理由を論じ、複数のフェーズでより多くのテストを行うなどの解決策を提案しました。

また、イメージを作成した後、本番環境にデプロイする前の設定と負荷テストのベストプラクティスをいくつか取り上げました。高いテストカバレッジの重要性、ミスの許されないシステムを構築する方法についても説明していました。

それ以外にはポリシーとガバナンスがどのようにしてK8sクラスタに標準化され、安定性、一貫性をもたらすかといったTIPsが語られました。また、クラスタに対しコードと共にクラスタデーモンを追加することで、一般的なタスクを処理し、クラスタを上手くセットアップすることについても話しました。

現実世界のKubernetes: DevOps編

Jessica Deen
スピーカー: Jessica Deen
Senior Cloud Advocate, Microsoft

エンタープライズでK8sを活用する方法を知りたい方はこちらのセッションがもってこいです。Jessica氏はアーキテクチャ、レジリエンス、セキュリティ、スケーラビリティに関する検討すべきことについて実用的な説明をしました。話の締めくくりにはK8sの使い方に自信を持つためにはどうすればいいのかを語りました。彼女は様々なツールや技術についてプレゼンやデモを行ってきました。

Jessica氏のセッションについてはこちらのブログ投稿(英語)で詳しく紹介しています >

Bending Space-Time with the Help of Your Peers

Gal Marder
Gal Marder,
VP of Global DevOps Acceleration, JFrog
Shimi Bandiel
Shimi Bandiel,
DevOps Consultant, JFrog

スピーカー: Gal Marder (VP of Global DevOps Acceleration, JFrog),  Shimi Bandiel (DevOps Consultant, JFrog)

Gal氏とShimi氏はデプロイサイクルが短く、ランタイムが多数あり、かつイメージサイズが大きい場合、いかにすぐソフトウェア配布の課題にぶつかるかを説明しました。複数のランタイムが同時に自動更新を行おうとすると、急激なリソース消費によるパフォーマンスの問題が一気に出てきます。

JFrogの考える新しいピアツーピア(P2P)アプローチは多数のエンドポイントへのローカル配布を処理するよう設計されています。なお、そういったケースの例として挙がるのは何百、何千ものIoTデバイスや、何百ものKubernetesノードを持つサーバーファームなどです。CDNやエッジノードのような集中型のアプローチではアクティビティの爆発的増加による同時実行要件を満たしません。

こちらのブログ投稿(英語)で、このセッションの要約をご確認いただけます >

 

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