三菱UFJフィナンシャル・グループ傘下のオンライン証券会社、三菱UFJ eスマート証券(旧auカブコム証券株式会社)は、日本において多数のお客様にオンラインでの証券取引機能を提供しています。同社の証券取引システムは、ユーザー向けのフロントシステムと、証券口座を管理するバックシステムに大別されます。同システムには、注文の執行や市場情報(投資情報、市場ニュース、株価チャートなど)を提供するフロントエンドと、外部機関(日本証券保管振替機構や金融機関など)との資産管理を行うバックエンドが含まれています。
ダイナミックな市場の要求に応え、大きな利益や損失を避けるために、三菱UFJ eスマート証券はシステムのダウンタイムを最小限に抑え、セキュリティとコンプライアンスを強化する必要性を認識していました。そして、その実現のために必要不可欠な要素である、顧客が使いたいときにいつでも使うことができるプラットフォームの提供が求められていました。
一方、チームは当初、デプロイメントおよびパッケージ管理の最適化に関する課題に直面していました。オンプレミスでファイルサーバーに置かれているものを使ってデプロイしており、明示的なレポジトリ管理は特にしていませんでした。このアプローチではファイルの追跡ができないため、どのファイルが最新なのか、どれが正しいバージョンなのかはスタンプベースの確認に依存せざるを得ず、ファイルが最新のものかどうかという判断の方法しかありませんでした。また、デプロイ時間の短縮に加え、パッケージ管理という課題を解決するための効率的な方法も必要としていました。
開発コンサルティング会社であるウルシステムズと協力することで、三菱UFJ eスマート証券は効率性、スケーラビリティ、ユーザーエクスペリエンスの向上を目指して、レガシーシステムの刷新を進めました。JFrogソフトウェアサプライチェーンプラットフォームを採用することで、同社はDevOpsへのアプローチを改革し、セキュリティ、効率性、スピードの大幅な改善を実現しました。
本書にて、三菱UFJ eスマート証券の課題、さらに解決に導いたソリューションとして「JFrog Artifactory」、「JFrog Xray」を挙げて、その成果についてをご紹介します。ぜひご覧ください。
お客様の言葉:
「今回の導入における成功の指標の一つは、安全で革新的なソリューションを顧客に提供できるようになったことです。JFrog の導入により、リポジトリの脆弱性のチェックが簡単に実行できるようになり、デプロイするスピードが圧倒的に早くなりました。将来的には、オーバーヘッドができるだけ0に近い状態になるかどうかというところがゴールになると思います。」
芳田裕紀氏
システム開発部 IT戦略グループ
三菱UFJ eスマート証券