データ保護のためのセキュリティ対策について

Hardened Security for Secrets - JFrog

データ漏洩はどんな企業にとっても恐ろしくコストがかかります。システムを改善する費用だけでなく、顧客を失った損失や高価なサポート費用も含まれるからです。マカフィーが公開したレポートでは、サイバー犯罪から生じた世界中のコストは6000億ドルに達すると予測しています。あまり知られていませんが、サイバー犯罪の大多数は簡単なパスワードが破られてしまうことに起因しており、実に63%から81%の割合を占めています。そしてもう1つの驚くべき事実は、データ漏洩の24%が社内からの攻撃であるということです。つまり同僚からパスワードを破れられないようにするだけで、企業は年間何百万ドルもの費用を節約できます。

JFrog製品のセキュリティ対策について

サイバー犯罪を阻止するために、JFrog ArtifactoryJFrog XrayJFrog Distributionでは使用されるデータベース接続パスワードのセキュリティを強化する機能を導入しました。今まで平文パスワードで管理され、誰もが閲覧可能だったというわけではありません。今までも常に暗号化されていましたが、よりセキュリティを高めることにしました。

データがなければ、盗まれることはありません

Hardened Security for Secrets - JFrogJFrog Artifactory、Xray、Distributionに読み込まれるデータベース接続文字列などの機密情報は、一時設定ファイルに書き込まれるようになりました。各サービスは起動時に一時ファイルを読み込み、そこから暗号化された接続パラメータを含むデータベース接続文字列を読み込みます。そしてデータベースへの接続が確立されると、サービスは一時的な設定ファイルをホストマシンから削除します。つまり資格情報は削除されてしまうため、悪意のある攻撃者には利用できません。ファイル、環境変数、システムパラメータのいずれにも残っていませんし、誤ってログファイルに記録されることもありません。

「利用不可」であるデータは、セキュリティ上「利用可能だが暗号化されている」より明らかに優れています。

サービスがデータベースに接続すると、接続に使用された資格情報がシステムから削除され誰にも利用できなくなります。

もちろん、このメカニズムはデータベース接続文字列に限定されません。Artifactory、Xray、Distributionで使用される重要なパラメータは同様に、起動する前に一時設定ファイルに保存されます。サービスが実行されると、魔法のようにシステムから削除されます。

セキュリティと責任

サービスが開始されると機密情報はシステムから消えてしまうので、会社の地下室のような完全にネットワークから切り離された安全な場所に設定ファイルのコピーを保管する必要があります。サービスから新しいインスタンスを起動する場合、安全な場所から機密情報を取得する必要があるためです。データベース接続文字列がないと、アプリケーションはログファイルにエラーメッセージを出力して失敗してしまいます。ArtifactoryXrayDistributionをインストールした場合はこの点にご留意ください。Kubernetesの場合は、サービスを実行しているポッドがクラッシュします。Kubernetesは失敗したコンテナのみ再起動するだけで、ポッドを自動的には再起動してくれません。手動でポッドを再起動し、一時的な設定ファイルで安全な場所からブートしてデータベースに接続する必要があります。

JFrog製品を使って、より安全な運用を

これからは、一層サイバー犯罪に警戒する必要があります。最新バージョンのArtifactory、Xray、Distributionではセキュリティ機能が強化されたことにより、データをより安全に扱うことができます。セキュリティ対策の一環として、ぜひ導入を検討ください。